Last Updated on 2023年8月10日 by chii

2023年4月20日、牡羊座の新月を迎えます。
今回の新月は3月と同じく牡羊座で起こること、そして金環皆既日食が起こることで特別な新月の日になりそうです。
(今回の金環皆既日食は一部の国でしかみられないそうですが、南西諸島・九州地方南部・四国地方南部・近畿地方南部から関東地方南部にかけての地域・伊豆諸島・小笠原諸島の一部の地域では、わずかながらも部分日食が見られるそうです!)
日食は太陽を月の影が遮る現象です。太陽の光が隠されて再び現れる様子から「リセット」「再生」というイメージで考えられています。
新月は「スタート」によいとされる日ですが、日食が起こる場合には新しいことを始めるのには適さないのだとか。今回は春土用の期間であることも踏まえると、何かを始めたり行動を起こすのは待った方がよさそうです。
▼4/17~5/5春土用の節目メッセージはこちらからお読みいただけます
今回の新月では行動を起こす時に向けた準備期間として、意識・思考・心の中をリセット浄化する日としてお過ごしいただくのがおすすめです。
それでは、猫タロットのスピカさんより新月のメッセージをお伝えいたします。
現状
「殻を破る力」

現状に「聖剣8」が逆さまに示されました。
ぐるぐる縛られている猫さん。刺さる剣も相まって、身動きが取れなさそう。
日食は「リセットと再生」を象徴する現象ということから、この猫さんの姿はサナギのようにも見えます。
現在何か窮屈に感じていたり、固定概念や他人の言葉などに囚われていたりする方に、もうすぐサナギから羽化する時期がくるイメージを受けます。時が過ぎるのを待つと言うよりは「羽化する力を発揮する時期」がやってくるように思います。殻を破るようなイメージです。
この猫さんを縛るぐるぐる紐、実はどこにも繋がっていないのです。動けるんです、実は。
剣は「言葉」や「情報」を象徴とします。それらによって、自らを縛ってしまっているのかもしれません。「自分なんて全然だめだ」と、殻に篭りたい気持ちはないでしょうか。
殻を破るのは手足の力ではありません。
囚われているのは心かもしれません。
縛っているのは自分自身かもしれません。
怖いけれど、その目を塞がないで。
これまでも、これからも、
あなたはいつだって自由なのです。
ヒント
「他者は眩しい」

ヒントに示されたのは「木棒5」のカードです。
木の棒に戯れて遊ぶ猫ちゃんたち。わちゃわちゃ楽しそうです。
このカードは「切磋琢磨」「勝負」などのイメージがあります。
人と人が共にあるとき、時にはぶつかり合うこともあるでしょう。仕事でもプライベートでも、よりよくやっていきたいと願う時には、言葉をぶつけ合うこともあるでしょう。
順位がつく物事ならば、みんなが優勝できるわけではありません。たとえ最下位になったとしてもその中でのことで、世の中すべての最下位ではありません。決して「負けてもいい」わけではなくって、負けた場合には「原因を考え思考と行動を変えること」にこそ、勝負に挑んだ価値があるのです。
そして、他人が切磋琢磨して何かに挑む姿は眩しいもの。「勝敗とか興味ないし。キラキラするのって恥ずかしいし。」と、少し卑屈な気持ちになってしまう時もあるかもしれません。
他者との共同作業や
共同生活の中でぶつけられた言葉、
順位を競う状況に尻込みしてしまう気持ち、
他者を見て自信を失くしてしまった気持ち、
広い世界に加わる勇気のない気持ち…
そういったものが
現在みなさんを縛ってはいないでしょうか。
テーマ
「自分の軸」

今回のテーマには「女司祭」が示されました。
白と黒、男と女、陰と陽、
2つのものを兼ね備えたイメージで、女司祭といえど中性的なお姿です。
ピリッとした雰囲気で、傷つきやすい繊細さ。
このカードには「理想の自分像」に近づくために真面目に取り組むイメージがあります。
このカード、先ほどの「聖剣8」のカードと似たものを感じます。

この2枚はとてもよく似た構図で描かれています。聖剣8は見るからに傷ついていそうですし、女司祭のカードにも傷つきやすい繊細さがあり、共通していると思います。
決定的に異なるのは、
目隠しをしているか、開眼しているか。
剣=言葉や情報に囚われているか、
経典=自分が強く信じるものを抱いているか。
理想の自分になるのは簡単ではありませんし、完璧になるのは難しいものです。
「どうせダメだ」と殻に籠るのか、
「どうしたら少しでも近づけるだろうか」と思考するか。
理想や美学など、自分の軸があるのかどうか。
この2枚の比較から、その思考によって羽化する力が湧いてくるか否かが変わってくるというようなメッセージを感じます。
「どっちつかず」ではなくってね、
誰かの白でも黒でもなく
「自分の色」を保つこと。
人が集まれば
いろいろ意見もあるでしょうけれど
あなたの目で見極めてね。
その目が開くとき、
あなたはもっと自由になれる。
アドバイス
「違いを恐れないで」

アドバイスには「聖杯の見習い猫」が示されました。
この猫さんはとってもフレンドリー!
「ヤァ、お元気?きみのお話聞かせてほしいな♪」
遊び心もあって、つい心を開きたくなるあったかさがあります。
カップ=水や海は、潜在意識・霊性・想像力などを象徴としています。
自分のも他人のも、個性を認めること。
自分にも他人にも、心の耳を傾けること。
誰かに否定されたり、違う意見を提示されたとき、なんだか自分自身の人生が否定されているようで、嫌われているようで、さみしい気持ちになってしまいます。
人にはそれぞれの人生があり、それぞれの正しさがある。「みんな違ってみんな良い」が本来の姿です。
誰かに否定されても、批判されても、評価されなくっても、それは「世界の全員から」ではありません。そもそも、全員から愛されるなんて難しいことです。
あなたがあなたを受け入れたとき
蛹の殻は破れ、自由になれる。
他人の「違う」を受け入れたとき
風に乗って軽やかに飛べる。
自分の軸を確かにすると
「違う」は怖くなくなるの。
思考浄化の日に
「柳に雪折れなし」ということわざがあります。柳の枝はしなやかで、雪が積もっても重みで折れることがないことから「柔らかいものの方が堅いものよりも持ちこたえる」という例えです。「絶対こうあるべき」「絶対これが正しい」という頑なさよりも「あなたはそう考えるのね」という柔軟さの方が軽やかに生きていけるような気がします。柳の枝がしなやかにいられるのは、幹と根が確かだから。自分の軸が確かだからこそ、他人に批判されたって受け流すことができる。私はこのことわざと出会ってからとても軽やかになり、座右の銘として胸に飾っております。他人のことだけでなく「自分なんてダメだ」という自分への決めつけも同じく。太陽の光が生まれ変わるような日食の日に、月が見えない新月の夜に、思考の浄化を行ない「確かな軸」を見つめてみてはいかがでしょうか。確かな軸による柔らかさや軽やかさが、殻を破り羽化する力なのだと思います。